本文へスキップ

稚内珪藻土(稚内珪藻頁岩)を利用した、調湿・消臭機能材料の製造販売を行っています。

TEL. 0166-61-4741

〒070-8005 北海道旭川市神楽5条3丁目2−4

稚内珪藻土とは?Wakkanai diatomaceous shale


「稚内珪藻土」(稚内珪藻頁岩<わっかないけいそうけつがん>)とは?

「稚内珪藻土」(稚内層珪藻頁岩)は珪藻質の硬質頁岩です。
正式には、“稚内層珪質頁岩”等と言い、“稚内層珪藻土”とも言われています。
(「稚内珪藻土」は、稚内層珪藻頁岩、稚内層珪質頁岩の俗称です。)
主に北海道天北地方で採掘され、海底に堆積していた珪藻土が地殻変動による地圧・地熱により変成した岩石で、その地殻変動の力で破砕された岩が、再び堆積した頁状岩石です。
秋田、石川、岡山、大分で産出される粘土質又は泥岩質である一般の珪藻土と比べて3〜6倍の吸放湿性能である自然調湿機能が(25度90%RH〜50%RH)があり、天然の多孔質鉱物の中では最大級の吸放湿機能を持つ素材です。

ketugun

「稚内珪藻土」(稚内珪藻頁岩)の岩石状態

堆積層の状態

「稚内珪藻土」(稚内珪藻頁岩)
の堆積状態一例

稚内珪藻土(稚内珪藻頁岩)は、自然呼吸作用により室内の湿度を60%RH前後に自然調整します。
湿度が高い時には湿気を吸い、湿度が下がると吸った湿気を放出する事で、湿度を一定に保とうとする機能を、調湿機能と呼んでいます。
それに依り室内の壁面結露の発生を予防したり、それに伴うカビ・ダニの発生を抑えます。
また、アンモニアを代表とするアルカリ性ガスの吸着消臭性能にも優れ、室内での老人臭、ペット臭、加齢臭、タバコ臭を消臭します。
この両方の機能が同時におこるのが、稚内珪藻土の優れている処です。

他の素材と構造が違う「稚内珪藻土」(稚内珪藻頁岩)


−稚内珪藻頁岩の電子顕微鏡写真−
<上から・珪藻核含む全体像・拡大写真・さらなる拡大写真>
denken
写真1

denke2写真2 

saikou写真3



下の珪藻核中に穴が開いているだけの一般珪藻土と比較すると全く異なるのが判ります。
稚内珪藻頁岩は、珪藻土が地圧・地熱で変成した為、写真2の様なマリモの様な物が出来、
これが写真3にある様に多孔質な為、一般珪藻土より細孔容量が多く、自然吸放湿機能が優れている要因です。


−一般珪藻土の電子顕微鏡写真−


keisoudo写真4 

keisodo1写真5 

keisoudo2写真6


一般の珪藻土は、珪藻プランクトンの遺骸がそのままの形で残され、珪藻核のリングより内側にただ
穴が開いているだけです。その為、稚内珪藻頁岩より細孔容量が低く、細孔径も大きめです。


稚内珪藻土(稚内珪藻頁岩)と、その他の珪藻土のでは、結晶質にも違いがあります。

稚内珪藻土は、オパールCTという結晶化まで到達していない、非晶質シリカで構成されているのが特徴です。

結晶化したクリストバライトに近いΘ角度付近で出る波長ですが、クリストバライトよりピーク値は明らかに低く、結晶性が低いことが分かります。
それと比較しまして、他の珪藻土は全体的にピーク値が低く非晶質体であることが分かります。
尚、この測定を行うことで、稚内珪藻土(稚内珪藻頁岩)の配合の有無を調べる事も出来ます。


次に、吸放湿機能の基と成る、細孔容積の違いを下記のグラフに示します。

※吸放湿機能と吸水力は異なります。

 液体の水を吸うから、必ず気体である水蒸気の吸放湿をするとは言えません。
 例えば、ウレタン製のスポンジ。 液体である水を吸いますが、吸放湿はしません。
 例えば、「タイベック」等の透湿防水シート又は「ゴアテックス」等の透湿防水生地。
 気体の水蒸気は通しますが、液体である水は通しません。
 ―これは、小学校の理科で習いました様に、液体である水の時と気体である水蒸気の時では、分子の大きさが異なるからです。

☆構造が違うから、自然吸放湿(呼吸)をする細孔容量が違います!
  下記に、細孔分布グラフを示します。
  稚内珪藻土は多くのメソポアを持ちます。
gurafu1

     国内一般珪藻土との細孔容量の比較グラフ



☆細孔容量が違うから、自然吸放湿量(呼吸量)が違います!
 下記に、同じ条件下で測定しました、重量当たりの吸放湿率を示します。
gurafu2


☆優れた消臭性能も有ります!
 アンモニアに代表される塩基性ガスに抜群の消臭効果を発揮します。
 細孔内に物理吸着をした後、細孔内にある化学吸着点と結合するので、外に排出されません。
 また、稚内珪藻土に含まれる微量金属成分により、分解されます。

gurafu3




堆積年代の年表

稚内珪藻土の堆積年代は、新生代第三紀に当ります。

珪藻の種類

珪藻プランクトンの遺骸が堆積し、化石となって出来た珪藻土。
その珪藻土が地圧・地熱により変成して出来た稚内珪藻土(稚内珪藻頁岩)。
基の珪藻プランクトン自体は約4000種類以上あると言われています。
珪藻土が産出される地域の違いにより、珪藻プランクトンの種類が異なります。

北海道の珪藻土の堆積地

北海道にも、珪藻土が堆積しています。
(報告書「平成6年度報告書 本道珪藻土の高度利用と資源評価に関する研究」より)